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“歯の噛み合わせ”が歪むと“顔”も歪む!? 

歯の噛み合わせと顔のゆがみとの関係について

頭蓋骨パズル『コロンブスの卵』の発見
歯の噛み合わせが狂うと、様々な不定愁訴や全身症状が出るという話題が人の口に登るようになって随分経ちます。私が歯科大生だった20年前には、すでにその説をとなえる人が大勢いましたし、欧米ではすでにナソロジーという学派がやはり噛み合わせと全身症状の関連を訴えていました。ただ噛み合わせの歪みが、なぜ全身の様々な症状を引き起こすのかは、あまり明確には解明されていませんでした。ようするに、噛み合わせは一つのブラックボックスだったのです。
しかし最近になって、かなりそのメカニズムが解明されて来たのです。それは一つの大きなコロンブスの卵に気づくことから始まりました。それは、頭蓋骨は一つのがっちりした固まりではなく、複数の骨のパーツがずれ合いながら組み合わさったパズルのようなものだという発想の転換です。長い歯科医学の歴史で、頭蓋骨が歪んだり動いたりするという発想はほとんど有りませんでした。しかし実際のところ、頭蓋骨のパーツが動くと、顎の位置や噛み合わせやかみ合う平面が、前後左右に動いたり傾いたりねじれたりするのです。歯が植わっている上顎骨と下顎骨も頭蓋骨パズルのひとつのピースだからです。

噛み合わせが変わってしまうのは。。。
入れ歯の型を取りかみ合わせをきちんとチェックしたのに、実際に完成した入れ歯を装着しようとしたら全然合わなかった、ということがあります。そこで患者さんによく話を聞いて見ると、噛み合わせを歯科医院で取った後に、ボディーワークその他の身体を調整する施術を受けたという場合が多いのです。体を整えたら頭蓋骨の歪みもある程度修正されて、結果として噛み合わせがずれてしまった、ということなのです。もっとも顕著なのは、頭蓋骨に直接働きかけるクレニオセイクラルという整体法を受けた後です。ですから歯科治療を受けてる最中にそれらの整体を受けると、あなたの口の中を見て歯科医が首をひねるということになるわけです。そこでお勧めしたいのが、歯科治療を受ける前に頭蓋骨の歪みを取っておくということです。でももっと理想的なのは、頭蓋骨や全身の歪みを取りつつ、同時進行で頭蓋骨の歪みに詳しい歯科医に同時に噛み合わせの治療を受けるということです。(しかし、なかなか頭蓋骨の動きに明るい歯科医師はなかなか見つからないのが現状ですが)
以上のことを整理しますと一つの図式が成り立ちます。

A:頭蓋骨の歪み(顔面の歪み)⇒ 噛み合わせの歪み 逆もまた真なりで           
B:噛み合わせの歪み ⇒ 頭蓋骨の歪み(顔面の歪み) 

という図式も成り立つのです。ですので、

A2:頭蓋骨(顔面)の歪みの開放 ⇒ 噛み合わせの歪みの開放
B2:噛み合わせの修正 ⇒ 頭蓋骨の歪みの修正

とも言えるわけです。
ですから、歯が抜けてそのまま放置したり、合わないかみ合わせのブリッジをいれていたり、変な噛み癖があったりすると頭蓋骨が歪み、鼻や口や目のラインや頭の形が歪んでしまうのです。また逆に全身の歪みを取り、頭蓋骨の歪みを取ってもかみ合わせが悪いと体の歪みの後戻りも有り得るということです。
生まれ持った美しさを取り戻す
最近では美しくなる為だと、気軽に顔にメスを入れるそうですが、頭蓋骨が歪んだまま、無理矢理に人為的に左右対称にしたとしたらとんでもないことになりうるということは、ここまでお読みいただいた皆様はお気づきになっていらっしゃることでしょう。これらは不良姿勢や噛み癖などの生活習慣や、親知らずや虫歯の影響でかみ合わせが乱れたために起きた後天的なものだからです。

かみ合わせが狂うと、鼻が曲がったり左右の目のラインに傾きや段差ができたり、顎が曲がったりします。また顎を動かす筋肉や表情を作る筋肉にアンバランスが生じ、顔面に不必要な緊張が走り、表情が固くなったり暗くなったり苦しそうに見えたりします。ボディーワークを併用して、かみ合わせのバランスを整えてゆくと、曲がっていた鼻や段差のある目のラインや曲がった顎が自然に左右対称がとれて行き、それにつれて顔や顎の筋肉から無駄な緊張が抜けてきます。ですから左右対称で、しかもリラックスした表情が取り戻せるというわけです。それこそがその人本来の持って生まれた美しさではないでしょうか。クレニオセイクラルなどのボディーワークのみでもかなりの効果はあるのは事実ですが、かみ合わせの問題がある人の場合はやがてもとの状態に後戻りしてしまう可能性がありますので、そのような方は咬合治療も同時に行うとよいでしょう。

頭蓋骨が歪むと顔が歪んでしまうということはいままで述べて来ました。それはそれでたいせつな問題ですが、もっと重要なことがあります。この問題はかなり深刻なのであらためて詳しく述べたいとは思うのですが、ここではかいつまんでお話したいとおもいます。大きく分けて三つあります。一つめは脳への影響、二つめはホルモンバランス、三つめは全身の歪み、です。
頭蓋骨が歪むと脳も歪む
左右のかみ合わせの高さに段差が出来ると、下顎の関節が収まっている側頭骨に対する圧力が変化します。そうすると左右の側頭骨の間にねじれが生じ(側頭骨は脳を左右から支えている骨ですから)脳そのものにねじれの圧力がかかり、脳がゆがんでしまいます。その結果めまいとか、体温調節が出来ないとか、のぼせるとか、頭痛とか、ノイローゼなどの症状がでることがあります。そのねじれの状態が長く続くと脳そのものに変性が引き起こされ脳梗塞状態になることさえあります。
頭蓋骨が歪むとホルモンバランスが崩れる
ホルモンを司る脳下垂体というものがあります。脳下垂体は脳を真下から支えている蝶形骨の真ん中にちょこんと乗っています。その蝶形骨は左右から側頭骨に支えられ、また蝶形骨は下顎骨と左右二対の太い筋肉で繋がっています。側頭骨がねじれれば蝶形骨もねじれるし。下顎骨に繋がっている筋肉が不自然に緊張しても歪みます。蝶形骨が歪めば脳下垂体に圧力がかかりホルモンバランスが崩れます。その結果、精神症状や不妊症、成長阻害などが起きる可能性があります。
頭蓋骨が歪むと全身が歪む
頭蓋骨の側頭骨の中にあるのが三半規管です。三半規管は頭の傾きや動きを三次元的に感じとるセンサーです。側頭骨が歪むと、三半規管の位置が微妙にずれます。ずれた位置を水平に保つために、人体は顔や体を傾けたりねじったりして自動調整するのです。その結果、からだ全体が歪んでゆくのです。前述したように側頭骨には顎関節があるために、かみ合わせの影響をダイレクトに受けてしまうのです。側頭骨の中に三半規管があるゆえに、かみ合わせの影響が全身に波及する理由となるのです。ですから頭蓋骨の調整とともに、噛み合わせの調整は全身の健康に貢献するといえるでしょう。
かみ合わせが悪い人は、みんな体が歪んでいるのか?
もちろん個人差があります。一般に、体を使って自然のなかで運動したり仕事をしたりしている人への影響は少ないのです。なぜなら人間には、全身の筋肉に重力などを感じるセンサーがあるからです。三半規管は重力や加速度を感じるメインの器官であることは確かですが、体全体に繊細な意識が張り巡らされている人間は、全身で体の重みを感じて体を調整しています。
例えば揺れる小船の上でいつも仕事をしている漁師とか、でこぼこの山道を走り回っている猟師とかはその代表です。ですから、かみ合わせや頭蓋骨の歪みを取る一方で、体全体の繊細な感覚を取り戻すということも人間として重要なことの一つではないでしょうか。頭でっかちにならずに自然の中に飛び込んで、体の細胞が喜ぶことを見つけて実行する。それがとても大切なことだと思います。

 

《著者紹介》【大橋歯科1F】 院長;大橋康之
所在地:千葉県松戸市下矢切72
TEL: 047-369-5546 

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